2009年 09月 30日
ユキ・パリス コレクション |
銀座の松屋で開催されていた、ユキ・パリスさんのコレクション展。
最終日の月曜日(9/28)、滑り込みで見てきました。
北欧の手仕事は大好きなくせに、ユキ・パリスさんのことはお名前くらいで、その膨大なアンティークのコレクションについては、これまでほとんど知りませんでした。
(本も何冊か出されているのに、一冊も持ってないし・・)
今回の展示会のことも、ときどき覗いている神保町の手芸本専門の古本屋さん(アートブックショップ)のブログで先週になってようやく知り、矢も盾もたまらず、納品を済ませたその足で出かけてきました。
会場には、細かい技の施された素晴らしい作品の数々が溢れんばかりに展示されていて、もうのっけからため息のつき通し。
メインはヨーロッパのアンティークで、古いものでは17世紀のものから、主にいわゆる「上流階級」の人々が所有していたと思しきものたちで、その美しさや技の精巧さには、ただひたすら目を見張るばかりでした。
一般家庭の女性の手仕事とはまた違った味わいというか、職人ならではの完成度の高さは素人目にも相当なもので、大変に目の保養になりました。
ひとつのものを仕上げるのにどれほどの技と労力(時間)が費やされたのだろうと思うと、気が遠くなりそうな大作や、異常なまでに仕事の細かい作品なんかも多々あって。
そんな手のかかった「芸術作品」的日用品(たとえばテーブルリネンだったりベッドリネンだったり)を、日常的に使っていた生活に思いを馳せ・・ようとしてみたところで、庶民の私には想像もつきませんでした。
だって、代々受け継がれてきたものの割には(だからこそ、なのかもしれませんが)すごく状態がよくて、染みひとつなかったりするんですよ?
私的には「あり得ない!」って思うしかなかったです。
あと、興味深かったのは、作品から当時の生活のありようというか、感覚みたいなものがうかがい知れたこと。
たとえば、「布巾カバー」という、布巾にしては大きめの、全体に美しい手刺繍の施された布がいくつか展示されていたのですが、それがどんな用途のものなのか、説明を読まなければ私には想像もつきませんでした。
いわく、どうやら使用中の布巾が目に触れないように、その前にかけて覆う(隠す)もの、ということのようで。
えー、布巾って見えたら恥ずかしいものなの?そんなことしたら使いにくくないか?・・って、そこからもう感覚違ってましたから。。
ほかには、ベルプルがもとは階下にいる使用人を階上から呼び出すためのものだったとか・・
ということはきっと、当初は相当に長いものだったのでしょうね。
それから、ユキ・パリスさんのデンマークと日本(京都)の私邸の様子をご本人が紹介する映像も流れていたのですが、あまりに素敵すぎて、うらやましいとか、憧れるとか、そういう対象になりえない(手が届かない)なぁという印象でした。
でも、北欧のものに限らず他のヨーロッパのものも、さらには日本や中国、インドなど、アジアのものや、古いものばかりでなくモダンなものも、すべてセンスよく調和させて日常生活に取り込んでいらっしゃって、モノは多いのにがちゃがちゃしないという、そういうスタイルは是非とも見習いたいものだなぁと思いました。
(うちでは真似しようとしたってせいぜい安物とジャンクのミックス&マッチってとこでしょうけど・・☆)
とにかく、本当に素敵なコレクションで、アンティークやヨーロッパの手仕事がお好きな方には是非おすすめしたいところでしたが、いかんせん行ったのが最終日で・・いやはや、なんとも申し訳ない気分です。
でも、京都のミュージアムでは年中見られるということですので(全く同じものというわけではないようですが)、そちらへいらっしゃれればそれに越したことはないのではないかと・・^^;。
私も京都に行く機会があれば、是非一度訪ねてみたいです。
それにしても、やっぱり手仕事っていいですねぇ。
見るだけでも豊かな気持ちになりました。
そして、私ももっとちゃんと時間を作って(現状、あるのに作れていないという・・)手仕事にあてたいなぁと思いました。
刺しかけのものなら数年越しのものが山とあるので、まずはそこから手をつけてみようかな。
多分、絡まった糸を解くところから・・になるでしょうが。。
買ってきた展示品のポストカードを眺めつつ・・
-----
*Handmade Book展のお知らせ*
9/30(水)から10/11(日)まで、札幌・円山の「クスクスオーブン+ホッパーズ」さんで、恒例の'Handmade Book展'が開催されます。
私はブックカバーを出品しています。
お近くにお住まいで、本好き、かわいいもの好きの方!
是非お店を覗いてみてくださいね♪
最終日の月曜日(9/28)、滑り込みで見てきました。
北欧の手仕事は大好きなくせに、ユキ・パリスさんのことはお名前くらいで、その膨大なアンティークのコレクションについては、これまでほとんど知りませんでした。
(本も何冊か出されているのに、一冊も持ってないし・・)
今回の展示会のことも、ときどき覗いている神保町の手芸本専門の古本屋さん(アートブックショップ)のブログで先週になってようやく知り、矢も盾もたまらず、納品を済ませたその足で出かけてきました。
会場には、細かい技の施された素晴らしい作品の数々が溢れんばかりに展示されていて、もうのっけからため息のつき通し。
メインはヨーロッパのアンティークで、古いものでは17世紀のものから、主にいわゆる「上流階級」の人々が所有していたと思しきものたちで、その美しさや技の精巧さには、ただひたすら目を見張るばかりでした。
一般家庭の女性の手仕事とはまた違った味わいというか、職人ならではの完成度の高さは素人目にも相当なもので、大変に目の保養になりました。
ひとつのものを仕上げるのにどれほどの技と労力(時間)が費やされたのだろうと思うと、気が遠くなりそうな大作や、異常なまでに仕事の細かい作品なんかも多々あって。
そんな手のかかった「芸術作品」的日用品(たとえばテーブルリネンだったりベッドリネンだったり)を、日常的に使っていた生活に思いを馳せ・・ようとしてみたところで、庶民の私には想像もつきませんでした。
だって、代々受け継がれてきたものの割には(だからこそ、なのかもしれませんが)すごく状態がよくて、染みひとつなかったりするんですよ?
私的には「あり得ない!」って思うしかなかったです。
あと、興味深かったのは、作品から当時の生活のありようというか、感覚みたいなものがうかがい知れたこと。
たとえば、「布巾カバー」という、布巾にしては大きめの、全体に美しい手刺繍の施された布がいくつか展示されていたのですが、それがどんな用途のものなのか、説明を読まなければ私には想像もつきませんでした。
いわく、どうやら使用中の布巾が目に触れないように、その前にかけて覆う(隠す)もの、ということのようで。
えー、布巾って見えたら恥ずかしいものなの?そんなことしたら使いにくくないか?・・って、そこからもう感覚違ってましたから。。
ほかには、ベルプルがもとは階下にいる使用人を階上から呼び出すためのものだったとか・・
ということはきっと、当初は相当に長いものだったのでしょうね。
それから、ユキ・パリスさんのデンマークと日本(京都)の私邸の様子をご本人が紹介する映像も流れていたのですが、あまりに素敵すぎて、うらやましいとか、憧れるとか、そういう対象になりえない(手が届かない)なぁという印象でした。
でも、北欧のものに限らず他のヨーロッパのものも、さらには日本や中国、インドなど、アジアのものや、古いものばかりでなくモダンなものも、すべてセンスよく調和させて日常生活に取り込んでいらっしゃって、モノは多いのにがちゃがちゃしないという、そういうスタイルは是非とも見習いたいものだなぁと思いました。
(うちでは真似しようとしたってせいぜい安物とジャンクのミックス&マッチってとこでしょうけど・・☆)
とにかく、本当に素敵なコレクションで、アンティークやヨーロッパの手仕事がお好きな方には是非おすすめしたいところでしたが、いかんせん行ったのが最終日で・・いやはや、なんとも申し訳ない気分です。
でも、京都のミュージアムでは年中見られるということですので(全く同じものというわけではないようですが)、そちらへいらっしゃれればそれに越したことはないのではないかと・・^^;。
私も京都に行く機会があれば、是非一度訪ねてみたいです。
それにしても、やっぱり手仕事っていいですねぇ。
見るだけでも豊かな気持ちになりました。
そして、私ももっとちゃんと時間を作って(現状、あるのに作れていないという・・)手仕事にあてたいなぁと思いました。
刺しかけのものなら数年越しのものが山とあるので、まずはそこから手をつけてみようかな。
多分、絡まった糸を解くところから・・になるでしょうが。。
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*Handmade Book展のお知らせ*
9/30(水)から10/11(日)まで、札幌・円山の「クスクスオーブン+ホッパーズ」さんで、恒例の'Handmade Book展'が開催されます。
私はブックカバーを出品しています。
お近くにお住まいで、本好き、かわいいもの好きの方!
是非お店を覗いてみてくださいね♪
by lykke_tak
| 2009-09-30 12:06
| お出かけ(首都圏近郊)