ツリーハウス作りワークショップ・2日目 |
まず、研修室で、もと受講生で現スタッフの一人による、アイヌ民族の仮小屋(「カシ」)についての研究発表がありました。
それで、かつてアイヌの人々は、漁や農作業などの目的別に、恒久的でない、用済み後取り壊すことを前提とした仮の小屋を、そこら辺にある手近な材料を使って作っていたことなどを学びました。
今回のツリーハウスも、その意味では似たような発想で、土台はさすがに強度上の理由から、角材などの加工された木材やビスの類も使っていますが(あ、あとロープも)、そのほかは林から切り出してきた樺の木や、藪に生えている熊笹など、現地調達しています。
午前中降っていた小雨は昼過ぎには上がったものの、依然として肌寒さを感じる中、午後の野外作業が始まりました。
(はしごは仮に木にくくりつけてある状態)
どんな風にしたらいいか、それぞれが知恵を出し合いながらの作業。
その過程は非常に流動的ながら、着実に形になっていきます。
例えばこの吊り橋ひとつをとっても、最初からこの形と決まっていたわけではありません。
はじめに大体のイメージはできていたものの、具体的な材料、作り方、サイズ(踏み棒の幅や手すりロープの間隔など)、吊るし方、そしてそれらに影響し合う手順などは、すべてその場で考え、話し合って決められ、作られていきました。
場合によっては、やり直すこともあります。
行きつ戻りつ・・でも、一旦決まると、黙々と作業が続けられます。
母屋のロープ張りは、前日の縦方向のロープを張り直したのち、てっぺんから足元まで横方向にくもの巣状に、ぐるりとロープを結ぶ作業が営々と行われました。
柱の裏側をノミで削って床をかむように加工し、反対側からビス止めして、はじごを小さい方のプラットフォームに固定しました。
(柱の底部分は安定のため、土に少し掘った穴に埋めてあります)
さあ、明日(19日)はいよいよ最終日。
吊り橋を渡して、屋根を葺いて、完成の予定です。